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2017/08/17 16:47 |
読書記録:『セフトバンク・ダディ』
『セフトバンク・ダディ』
著者:トオノキョウジ さま
サークル:クロヒス諸房
ジャンル:ハートフル・バトル・ホームコメディ
 
このお話との出会いは、「創作文芸見本誌会場 Happy Reading」に自作『君は虹を知らない』を登録した日に遡るんですが。
見ていただくとわかるのですが、『君は虹を知らない』を登録する直前に登録されていたのが、こちらの作品なのです(つまり君虹から見た「お隣さん」)。
そしてその「ある意味タイトル通り」のちょっと危ない表紙絵と、一体何がどうしてこうなってしまったんだ、というあらすじに惹かれておりまして。
そうしたら、超文学フリマでなんと、スペース配置までお隣さんになるという奇跡!
これはもう入手するしかない、と勢いこんでご挨拶したところ、なんとお近づきのしるしにと、一冊いただけてしまってあわわわわ。
本日、早速読ませていただこうとページを開き……そして、ぐいぐい引き込まれて、一気に読みきってしまいました。
うおおお睡眠時間返せええええええ(いつものこと)。

あらすじは、Happy Readingさんのところに書いてある内容である意味全てなのですが。
「金融機関からの現金強奪が合法化」してしまった、どこかの時代のお話。
(こうなってしまった理由がまたいかしていて、思わず腹を抱えて笑ってしまったのですが)

ちいさな信用金庫に勤める「窓口係兼第三砲撃手」という何だかとんでもない肩書のついたおねーちゃん・上武凛子と、やけに紳士的な強盗の『白糸家』(not『白戸家』)の大黒柱・ダディ(白い犬)が織り成すお話。
とんでもなく荒唐無稽で、しかし「でも、その『危うさ』はあるかもしれない」って思わせてしまうだけのものが積み込まれた設定ににやっとし、緊迫感溢れているのにどこかとぼけた登場人物たちの掛け合いに和みます。
なんというか、「ああ、こいつ面白黒人枠だ」っていう凛子の諦めたような納得っぷりが妙にツボりました……そしてその面白黒人枠がやたらハイスペックなのがまた。

そして、形こそ全然違うんだけれども、確かにそこに存在する「家族の絆」ってやつに、思わず胸が熱くなりました。
職人気質で何処までも不器用で。でも、とっても温かくて。そんな父親をきちんと理解して愛している凛子と、どこまでも優しくて強い「父親」であるダディと。その二人のやり取りが、本当に力強く響いてきます。
また、そんな前向きで真っ直ぐな凛子を支えてくれる、周りの人たちの強さがいいですね。
多分この「安心感」が、物語の面白さを裏打ちしてるんじゃないかなと思いました。
危うさや切迫感、は物語を彩る大切な要素だとは思うのですが。実際、相当危うい状態にまで追い込まれるんですが。でも、そうやってぐらぐらしている中でも、手をしっかり掴んでいてくれる「何か」があってこそ、夢中で楽しめるお話になっている、そんな気がしました。
設定やギミックは本当に、何度見ても荒唐無稽なんですけど。だからこそ、普遍的な「つながりの力」をはっきりと感じられて、どこまでも「この人たちに任せとけば絶対大丈夫!」っていう気持ちですかっと読める、上質なエンターテインメントに酔いしれました。
ダディ、本当にいい男や……!!

ちなみに、青波は個人的に境内のサルジジイが好きでした。
最初は単なる噛ませかと思ったんですが、最後までその認識は崩れないのですが(笑)。
でも、境内の生き様はとてもよい……!!
やっぱり、男たるものああでないとね! 大切なのは一対一の殴り合いだよね!

是非次にお会いしたときには『俺たちのザ・ソウ』と『ヲタ・ゼクスアリス』も是非入手したいところです。わくわく。
特に後者が青波好みな気がしてならない辺りが……
(「童貞のまま歳を経て大いなる力を手にした戦士『穢れ無き決闘者』唯田忠孝」っていうあらすじの一文が心を掴んで離さずにいます)
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2013/04/30 18:36 | 読書記録

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