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2017/08/24 13:49 |
読書記録:『マルドゥック・スクランブル』
「何で青波読んでなかったの?」
というレベルで実は読んでなかった本、それがこれです……。

『マルドゥック・スクランブル』
著者:冲方丁
※全三巻

本当に、何故に読んでなかったんでしょうねえ……。
昨日あまりにも続きが気になって、一気に二、三巻読みきっちゃいました。

『終末の国から』辺りを見てればわかると思いますが、青波はサイバーパンクが大好きです。
あの退廃的な世界観、突拍子も無い(でも何処かリアルな)技術、イビツながらも貪欲に世界を行きぬく人たちが大好きなのです。
ファンタジィ部では廃れていたトーキョーN◎VAを「やろう」って言い出したのも自分ですしね!
(その割に世界観とルールを理解できず最も下手なRL・PLだったのも内緒)
一体この原点がどこにあるのかわからないのですが、とにかくそんな青波のツボを全力で突いてきたお話でした。

話の内容としては超シンプルで、ある出来事によって死に瀕した一人の少女が、超技術の身体と武器を手にして「生きる」ことを選択するお話。
ただ、その一つ一つの選択に至る「過程」が、すごく、胸に来るのです。
いくつもの出会いと戦い、そして足元に絡み付いてくる過去。
それらと向かい合い、己に問い、他者に問うことを繰り返す。
何度も死を耳元で囁かれながらも、相棒と共に少女は生きていくのです。

とまあ、真面目に書きましたが、ストーリーに関しては読んでください。
これは多分読まないと面白さがわからないタイプの話だと思います。
だってどう見てもバトルものなのに、半分はカジノでのギャンブルのシーンですからね……!!(笑)
しかしこれがアクションシーンよりも手に汗握るし涙も出る、最大の「戦い」なんです。
スピナーのベル・ウィングがかっこよすぎます。凛とした老女、ってすごくいい……。
この人が、主人公バロットに影響を与える過程がとても美しいのです。
言葉がなくても伝わるもの、というか。
あと、多分この話のラスボスはアシュレイ・ハーヴェストですよね……まさしく「強い」人。
正直読み終わってみるとカジノのシーンの印象が強すぎて。ごめんボイルド。

それと、この話は「人の形をしていないもの」がとても愛らしいです。
主人公の相棒、喋るネズミの姿をしたウフコックしかり、情報を統べるイルカのトゥイードルディムしかり。
人の形をしていないけれど、だからこそ「人」の心と人に寄り添う思いがあるというか、
そんな優しい感情が、擦り切れて焦げ付いた世界に確かに存在するという安堵というか。

そう、すごくハードなんですけど、何だか優しいお話だなあって思ったんです。
疾走感の中に確かに存在する、包み込むような温かさが印象的でした。

あ、ちなみに一番好きなのはドクター・イースターです。
あのマッドサイエンティスト的思考と、人間的優しさの均衡っぷりが愛しいです。
この話の中で一番「人間」を理解している気がするんですよね、ドクター。
……登場時は一瞬蛇崩か何かと思いましたが。
(蛇崩:舞台「Sweet7」に登場するパティシェのような何か)
そういえば、ドクターって徹頭徹尾カオス理論の人だったんですな。
最近ちょうどバタフライ効果について調べてたんで、
ドクターが突然その話を始めたときにはびびりました。笑。

というわけで、のったり『マルドゥック・ヴェロシティ』も崩していこうと思います。
『フラグメンツ』まで終わったら大人しくニューロマンサーの続編読むかな……。
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2013/02/24 13:15 | 読書記録

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