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読書記録:『ユゴーの不思議な発明』
『ユゴーの不思議な発明』
著者:ブライアン・セルズニック
訳者:金原瑞人

駅に隠れ住む時計整備士の少年ユゴーと、彼と彼の父が魅入られた絡繰人形、そしてその謎を握る駅のおもちゃ屋の一家を巡る物語。

文庫より単行本で読むべきだったかも……
ここまで絵がメインの作品だとは思ってなかったですの。
絵と文章が織り成す独特な形式のお話。まさかの横書き。
ユゴーを取り巻く駅の風景、特に時計の文字盤の裏側の描写が素敵です。

しかしこれ、ジョルジュ・メリエスと映画発明史知らないとわけわからん気はするなあ……
ちょっと乗り切れない部分がちらほら。
パパ・ジョルジュの絶望について理解するには、彼の足取りを前提知識としてきちんと理解してないと難しい気がするのですよな。
正直、自分もこの前『メリエスの素晴らしき映画魔術』を見てたからわかるようなものですし。
あとイザベルがちょっと苦手なタイプの女の子だったってのはある(笑)。
全体のトーンがさらっとしてる分、ユゴーとイザベルの感情表現がストレートすぎる感じがするのです、よ……。

とはいえ、全体を通して浪漫溢れる話。
ユゴーが絡繰を組み立てる描写はすごくわくわくします。
何というか、ユゴーとそのお父さんの、絡繰人形にかける思いに胸がぎゅっとするわけです。
あと、全編通してジョルジュがすごくいい男だと思いました……。
ああいう、後ろ向きから立ち直っていくおっさんいいよね!
部屋の中で、絵に囲まれて座ってるジョルジュの姿はやたらかっこよかったと思うのです! 思うのですよ!!
それと、ラストがすごくいい味出してました。
あれがああいう形式の物語である理由が語られた瞬間に「そうか!」ってなりましたもの……いいなあ、こういうエンディング。

やっぱ映画も見たいですなー。
多分これを映像化したらすごくキュンキュン来る自信ありますもん!(キリッ)
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2012/10/20 14:44 | 読書記録

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