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読書記録:『真昼の月の物語』
『真昼の月の物語』
著者:深海いわし さま
サイト:雨の庭
ジャンル:長編SF恋愛ファンタジー

え? もちろんSFですよね!(爽やかに南の方に向かって)

というわけで、何だかんだで十年来のお付き合いとなっている深海さんの大長編です。現在連載中。
深海さんの長編は『Water talks - Homesick』と『黒と白のキリエ』が既読で、
(とにかくホームシックのアレスが好きすぎます。ああいう「良心的な」マッドサイエンティスト大好き)
こちらは既にかなり長かったのでちょっと後回しにしていたのですが……。
ついにSFネタ開陳のターンに入ったということで、インフルエンザにかかったのをいいことに最新分まで一気に読破してました。
それが今年1月のお話です。(笑)

このお話は、記憶喪失の少女フィラ・ラピズラリと、彼女が住む不思議な町ユリンにやってきた新領主である聖騎士ジュリアン・レイ、そして彼らを取り巻く人々が織り成す恋愛ファンタジーなわけですが。
青波は、何か本編そっちのけでこの「世界設定」にわくわくしている気がします……ごめんなさい深海さん……。
魔法のシステムとか「神」の概念とか、とにかく青波ホイホイの要素が多すぎるんですって。
世界の謎が本格的に明かされていくのは二部に入ってからなのですが、そこまでも何処か不穏な空気や「違和感」があちらこちらにちりばめられていて。
「あ、これ、もしかして……」って思っていたことが明示された時の「うわあああ」という気分が味わいたくて、ついつい続きが気になってしまいます。
空の色や、雨の描写、一瞬消える月の情景が浪漫溢れてたまりませんね。
そして、それらの秘密を一手に握る謎の男、ジュリアンの危なっかしさ!
あれです、自作ネタで申し訳ないですが、空色における「ブラン殴りたい」に極めて近い感覚なのですよ!!(これについては、深海さん公認なのがまた)
こう、首根っこ掴んで「お前とっとと全部吐き出せそしてフィラのためにも幸せになってくれ頼むからあああああ」とがくがく揺さぶってやりたい感じ、と言えばいいのでしょうか。
そしてそうやって、がくがく揺さぶったところで、全く通用しないまま、しれっとした顔をしていそうなのが、また、また……ジュリアン殴りたい!
……と、他のジュリアンの仲間たちも同じことを思ってるんだろうなあ、と生温く思ったりしつつ。
しかし、そんなジュリアンを少しずつ攻略しにかかるのが、我らが主人公フィラ嬢なわけです。
がんばれフィラ。負けるなフィラ。本気であの二人の幸せを祈らずにはいられません。
でも、フィラが何だかんだで健気で明るい子なので、結構安心して読んでいられます。彼女の足元だって、決して堅固なものではないはずなんですが。それでも、ジュリアンの服の袖を掴んでいてくれそうな感じ、というか。
この二人の物語は、絶対に最後まで追いかけていきたいところです。

ちなみに、この物語というか世界を読み解くに当たっては『旅の終わりの空へ』も必読ですよ!
こちらは中編で、少年と少女のロードムービーものです。
世界レベルでは「どうしてこうなった!?」感がいっぱいで、本当にときめきが止まりません。

いやしかし深海さんは本当に罪作りやでぇ……早く、早く続きを……。
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2013/04/15 22:19 | 読書記録

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