『猟犬の残効』
著者:三日月理音 さま
サークル:HONKY-TONK
ジャンル:社会派×ハードボイルド
三日月さんが、前回プロット会に出されたお話を完成させたということで、一も二もなくプレレビューに食いついたのが私です。だってプロット時点ですごく面白そうだったんです……!
ゆるい本読みである自分は、「社会派」という文句に最初はお堅い話なのかと思って身構えましたが、蓋を開けてみればとんでもない、息つく間もなく、最後までページを繰る手を止められませんでした。
そのくらい良質な、エンターテインメントとしての形を持っている作品です。
この物語は、ジャーナリストのダイアンと、その元夫である刑事ギルバート、そしてダイアンの養女である戦災孤児ジャンナの三者を中心に描きながら、過去に起きたある事件と、その事件を模倣するようにして起きた現在の事件が絡み合っていきます。
過去は決して彼らにとっては過ぎ去った出来事ではなく、今起こっている事件を通して、否応なく三人の前に突きつけられます。けれど、ただ突きつけられるだけではなく、そこから、一歩踏み出す契機でもありました。
特に、戦場に置かれていたその時で時間を止めてしまい、現実から一歩乖離した場所に生きていたジャンナに起こった変化は、彼女の周囲にいたダイアンやギルバートに及ぼした影響も含めて、息を詰めて見つめてしまいました。ダイアンやギルバートとはまた違う覚悟をもって現実に一歩踏み出したジャンナの足取りは、強い印象を胸の中に焼き付けていきました。
そして、過去の事件を通して、自分の立つべき場所を奪われながらもなお、自分のジャーナリストとしての感覚に導かれて、今もなお足掻くことを止めない(もしくは「止められない」)ダイアンは、やがて、現在起きている事件を通して自分の国を包もうとしている、一つの大きな流れを目の当たりにすることになります。
それは、外側から見れば明らかに異常ですが、内側にいる人間はそれに気づくこともなく、気づこうともしない。そういう「流れ」が、ゆっくり、しかし確かに国を覆いつくそうとしていたのです。
ダイアンは、その「流れ」を目の当たりにして、とある行動を起こします。その行動の結末は、是非、物語を通して見届けてほしい。一気に物語を読みきった後の余韻に浸りながら、そう思わずにはいられませんでした。
それから、一気に物語を駆け抜けた余韻を堪能して。
ふと、自分の周囲に目を向けると、それこそ、この物語の中で描かれた「世界」そのもののような、澱んだまま、自分でものを考えることもなく、ただ与えられたものを享受するだけの世界について考えずにはいられません。
自分が今立っている場所にダイアンの姿はありません。しかし、物語を通してダイアンが貫いたものは、今、自分の心の中に残っています。物語を終えてから顔を上げて見た世界は、少しだけ色を変えて見えました。
決して、それだけで何かが変わるわけではありません。しかし、自分が生きている社会への「気づき」を与えてくれるという点で、この小説はまさしく「社会派」という文句に相応しい物語なのだと、改めてそう感じたのでした。
煙り、乾いた空気の中に確かな熱を秘めた物語。是非、少しでも多くの方に触れていただきたいなと、一人の読者として願って止みません。
著者:三日月理音 さま
サークル:HONKY-TONK
ジャンル:社会派×ハードボイルド
三日月さんが、前回プロット会に出されたお話を完成させたということで、一も二もなくプレレビューに食いついたのが私です。だってプロット時点ですごく面白そうだったんです……!
ゆるい本読みである自分は、「社会派」という文句に最初はお堅い話なのかと思って身構えましたが、蓋を開けてみればとんでもない、息つく間もなく、最後までページを繰る手を止められませんでした。
そのくらい良質な、エンターテインメントとしての形を持っている作品です。
この物語は、ジャーナリストのダイアンと、その元夫である刑事ギルバート、そしてダイアンの養女である戦災孤児ジャンナの三者を中心に描きながら、過去に起きたある事件と、その事件を模倣するようにして起きた現在の事件が絡み合っていきます。
過去は決して彼らにとっては過ぎ去った出来事ではなく、今起こっている事件を通して、否応なく三人の前に突きつけられます。けれど、ただ突きつけられるだけではなく、そこから、一歩踏み出す契機でもありました。
特に、戦場に置かれていたその時で時間を止めてしまい、現実から一歩乖離した場所に生きていたジャンナに起こった変化は、彼女の周囲にいたダイアンやギルバートに及ぼした影響も含めて、息を詰めて見つめてしまいました。ダイアンやギルバートとはまた違う覚悟をもって現実に一歩踏み出したジャンナの足取りは、強い印象を胸の中に焼き付けていきました。
そして、過去の事件を通して、自分の立つべき場所を奪われながらもなお、自分のジャーナリストとしての感覚に導かれて、今もなお足掻くことを止めない(もしくは「止められない」)ダイアンは、やがて、現在起きている事件を通して自分の国を包もうとしている、一つの大きな流れを目の当たりにすることになります。
それは、外側から見れば明らかに異常ですが、内側にいる人間はそれに気づくこともなく、気づこうともしない。そういう「流れ」が、ゆっくり、しかし確かに国を覆いつくそうとしていたのです。
ダイアンは、その「流れ」を目の当たりにして、とある行動を起こします。その行動の結末は、是非、物語を通して見届けてほしい。一気に物語を読みきった後の余韻に浸りながら、そう思わずにはいられませんでした。
それから、一気に物語を駆け抜けた余韻を堪能して。
ふと、自分の周囲に目を向けると、それこそ、この物語の中で描かれた「世界」そのもののような、澱んだまま、自分でものを考えることもなく、ただ与えられたものを享受するだけの世界について考えずにはいられません。
自分が今立っている場所にダイアンの姿はありません。しかし、物語を通してダイアンが貫いたものは、今、自分の心の中に残っています。物語を終えてから顔を上げて見た世界は、少しだけ色を変えて見えました。
決して、それだけで何かが変わるわけではありません。しかし、自分が生きている社会への「気づき」を与えてくれるという点で、この小説はまさしく「社会派」という文句に相応しい物語なのだと、改めてそう感じたのでした。
煙り、乾いた空気の中に確かな熱を秘めた物語。是非、少しでも多くの方に触れていただきたいなと、一人の読者として願って止みません。
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『空色少年物語』本編「23:沈黙の深淵(4)」、追加しました。
これで23話完結です。
ティンクルは一体何を考えているのか。
一瞬横切った幻視は何だったのか。
謎を残しつつ、セイル一行は『シルヴァエ・トゥリス』に辿り着きます。
次回更新は11月9日を予定しておりますが、ちょっと遅れるかもしれません。
次回タイトルは「24:ノーグ・カーティス」。
ついに、『機巧の賢者』の待つラストダンジョン攻略です。
これで23話完結です。
ティンクルは一体何を考えているのか。
一瞬横切った幻視は何だったのか。
謎を残しつつ、セイル一行は『シルヴァエ・トゥリス』に辿り着きます。
次回更新は11月9日を予定しておりますが、ちょっと遅れるかもしれません。
次回タイトルは「24:ノーグ・カーティス」。
ついに、『機巧の賢者』の待つラストダンジョン攻略です。
『空色少年物語』本編「23:沈黙の深淵(3)」、追加しました。
更新遅くなってすみません、ぼーっとしてました……。
少しずつ世界の謎が解き明かされていますが、重要な部分は相変わらず闇の中でございます。
果たしてシュンランはどこからやってきたのか。
何故アルベルトはシュンランを知っていたのか。
その辺を少しだけ考察する回であります。
次回更新は10月26日を予定しておりますー。
更新遅くなってすみません、ぼーっとしてました……。
少しずつ世界の謎が解き明かされていますが、重要な部分は相変わらず闇の中でございます。
果たしてシュンランはどこからやってきたのか。
何故アルベルトはシュンランを知っていたのか。
その辺を少しだけ考察する回であります。
次回更新は10月26日を予定しておりますー。
■ストーリー
昨日と同じ今日を過ごして、今日と同じ明日がやってくる。
世界は繰り返し時を刻み、何もかもが変わらない。
君は、そう、思っていることだろう。
世界が既に変貌しているなんて……思いも、しないのだろう。
それでいい、それでいいんだ。
だけど、もし、どんな願いでも叶えてくれるというのなら。
その時は、きっと――。
ダブルクロス The 3rd Edition
『heaven cannot wait』
誰もが、幸せを求めただけなんだ。
……ただ、それだけだったんだ。
■レギュレーション
・初期作成、経験点使用不可
・ワークスは基本自由とするが、イメージからかけ離れたワークスについてはGMに要相談
・Dロイスは全員自由に取得可能だが、取得条件は守ること。イメージからかけ離れたDロイスに関しては演出も含めてGMに要相談
・PCは高校一年生、もしくはそれに順ずる年齢であること
(PC2、3は多少は年齢詐称してもOKとする)
・Aオーヴァード、レネゲイドビーイングは禁止
【PC1専用】
・性別は男性とする
・初期状態ではオーヴァードとしての自覚は無いが、登場侵食率は最初から振ること
・Dロイスは自由だが所属関連のものは不可
・エンブレムは要相談
【PC2専用】
・FHデータ使用推奨
・ワークス:セルリーダーは不可とする
・設定的にはエージェントもしくはチルドレンが好ましい
・FH関連のエンブレム使用可能
【PC3専用】
・ワークス:支部長は不可とする
・設定的にはエージェントもしくはチルドレンが好ましい
・UGN関連のエンブレム使用可能
以下はハンドアウト。
昨日と同じ今日を過ごして、今日と同じ明日がやってくる。
世界は繰り返し時を刻み、何もかもが変わらない。
君は、そう、思っていることだろう。
世界が既に変貌しているなんて……思いも、しないのだろう。
それでいい、それでいいんだ。
だけど、もし、どんな願いでも叶えてくれるというのなら。
その時は、きっと――。
ダブルクロス The 3rd Edition
『heaven cannot wait』
誰もが、幸せを求めただけなんだ。
……ただ、それだけだったんだ。
■レギュレーション
・初期作成、経験点使用不可
・ワークスは基本自由とするが、イメージからかけ離れたワークスについてはGMに要相談
・Dロイスは全員自由に取得可能だが、取得条件は守ること。イメージからかけ離れたDロイスに関しては演出も含めてGMに要相談
・PCは高校一年生、もしくはそれに順ずる年齢であること
(PC2、3は多少は年齢詐称してもOKとする)
・Aオーヴァード、レネゲイドビーイングは禁止
【PC1専用】
・性別は男性とする
・初期状態ではオーヴァードとしての自覚は無いが、登場侵食率は最初から振ること
・Dロイスは自由だが所属関連のものは不可
・エンブレムは要相談
【PC2専用】
・FHデータ使用推奨
・ワークス:セルリーダーは不可とする
・設定的にはエージェントもしくはチルドレンが好ましい
・FH関連のエンブレム使用可能
【PC3専用】
・ワークス:支部長は不可とする
・設定的にはエージェントもしくはチルドレンが好ましい
・UGN関連のエンブレム使用可能
以下はハンドアウト。
何となくぼんやりしていてタトホンの告知そのものを忘れてましたが……。
最後となったタトホン、参加してきましたよ!
赤い服を着ていたのが青波です(名札もつけておりましたが)。
ちょうど昨日ツイッターのアイコンを赤くしたので、何かその勢いで。
今回の新刊は『幸福遊戯狂』、ゲームにまつわるエッセイでした。
多分二度とエッセイなんて書かない……!!(顔を覆った)
本当に苦手なんですよね、自分の言葉で長い文章書くの!(なのでブログも実はあまり得意ではない)
とはいえ、一生懸命書いたので、少しでも「あー馬鹿な奴がいるなー」って笑っていただければ嬉しいです。
無料配布だったので、いろんな方に持っていっていただけました。よかったです。
あと今回は高村さんの本もいくつか委託しておりました。
そして、最初で最後ではあるのですがTAT-QUESTにクエスト出題側で参加。
「四コマ漫画を埋めてもらう」という結構無茶振りなクエストだったのですが、
実際にはこんな感じになりました。(右側は未完)
1コマ目は私と今回も相方をお願いした雅ちゃんが描いています。

すごかったのは一番左の四コマ。
最初に2コマ目、4コマ目が埋まり、「おいこれでどうやって3コマ目埋めるんだよ」となった時に颯爽と現れた冒険者さんが、全ての伏線を見事に回収してのけたのです……。
その手腕に、2コマ目を埋めた某冒険者さんと「これはすげえ」と驚嘆しました。
このどう考えてもばらばらになりかけていた四コマ漫画を、きっちり四コマでオチまでつけたその腕前に乾杯。
とにかく、出題側としてはめちゃくちゃ楽しませていただきました。参加くださった皆様に感謝を。
終始のんびりまったり、色んな方とお話をしながら過ごさせていただきました。
この空気がもう味わえないと思うと、本当に寂しいものがあります。
イベント後のお茶会でも、たくさんのお話が聞けて面白かったです。
基本的には創作文芸よりの人間ですが、引きこもり気味なので世間には疎いのです。
そのため、他の創作している人たちの生の声が聞ける機会というのは、本当に貴重だと思います……。
また色々お話聞かせていただけると嬉しいです。
そんなわけで、最後となるタトホンでしたが、心から楽しませていただきました。
それぞれが、それぞれのやり方で楽しめる、素敵なイベントだったと思います。
こんなイベントに出会えて、参加できたことが今は本当に嬉しいです。
テツイヌさん、参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
最後となったタトホン、参加してきましたよ!
赤い服を着ていたのが青波です(名札もつけておりましたが)。
ちょうど昨日ツイッターのアイコンを赤くしたので、何かその勢いで。
今回の新刊は『幸福遊戯狂』、ゲームにまつわるエッセイでした。
多分二度とエッセイなんて書かない……!!(顔を覆った)
本当に苦手なんですよね、自分の言葉で長い文章書くの!(なのでブログも実はあまり得意ではない)
とはいえ、一生懸命書いたので、少しでも「あー馬鹿な奴がいるなー」って笑っていただければ嬉しいです。
無料配布だったので、いろんな方に持っていっていただけました。よかったです。
あと今回は高村さんの本もいくつか委託しておりました。
そして、最初で最後ではあるのですがTAT-QUESTにクエスト出題側で参加。
「四コマ漫画を埋めてもらう」という結構無茶振りなクエストだったのですが、
実際にはこんな感じになりました。(右側は未完)
1コマ目は私と今回も相方をお願いした雅ちゃんが描いています。
すごかったのは一番左の四コマ。
最初に2コマ目、4コマ目が埋まり、「おいこれでどうやって3コマ目埋めるんだよ」となった時に颯爽と現れた冒険者さんが、全ての伏線を見事に回収してのけたのです……。
その手腕に、2コマ目を埋めた某冒険者さんと「これはすげえ」と驚嘆しました。
このどう考えてもばらばらになりかけていた四コマ漫画を、きっちり四コマでオチまでつけたその腕前に乾杯。
とにかく、出題側としてはめちゃくちゃ楽しませていただきました。参加くださった皆様に感謝を。
終始のんびりまったり、色んな方とお話をしながら過ごさせていただきました。
この空気がもう味わえないと思うと、本当に寂しいものがあります。
イベント後のお茶会でも、たくさんのお話が聞けて面白かったです。
基本的には創作文芸よりの人間ですが、引きこもり気味なので世間には疎いのです。
そのため、他の創作している人たちの生の声が聞ける機会というのは、本当に貴重だと思います……。
また色々お話聞かせていただけると嬉しいです。
そんなわけで、最後となるタトホンでしたが、心から楽しませていただきました。
それぞれが、それぞれのやり方で楽しめる、素敵なイベントだったと思います。
こんなイベントに出会えて、参加できたことが今は本当に嬉しいです。
テツイヌさん、参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。