どうせ語る時が来ない気がするので
ここでぼそぼそ言い訳なんぞしときます(笑)。
結構致命的なネタバレしてる可能性があるんで、
ネタバレダメな方は回れ右っ、でお願いします。
ただしネタバレの方向性は「アオイロのネタバレ」というよりは、
他の話のネタバレだったりする辺りがタチ悪い。
というわけで以下ー。
ここでぼそぼそ言い訳なんぞしときます(笑)。
結構致命的なネタバレしてる可能性があるんで、
ネタバレダメな方は回れ右っ、でお願いします。
ただしネタバレの方向性は「アオイロのネタバレ」というよりは、
他の話のネタバレだったりする辺りがタチ悪い。
というわけで以下ー。
■アオイロソウビ、各章頭の言葉の解説
テーマはアオイロ自体のテーマと同様「幸せ」。
それ以外には特に共通点は無く、本編にも基本的には関係が無い。
ただ、アオイロ以外の話に対する影響力が強かったりします。
特に近い歴史である「空色少年物語」に絡めた話が多いです。
《序》
好き好んで不幸になりたがる奴なんていない。
当然僕もそうだし、君だってそうだろう?
人は誰しも「幸せになりたい」と望んでいる。
それぞれの幸福を目指し、果てなき航海を続けているのさ。
(一〇八一年 名無しの魔道機関学者、妖精使いに語って曰く)
これ、序章だったか! 忘れてた!!(笑)
ええと、名無しの魔道機関学者さん。
引きこもりです。
空色少年物語に地味に関わっているのですが、多分空色では明かされない、はず。
この話自体は、アオイロや空色よりも未来の話だったりします。
レベンタートの海に出そうとしていてすっかり忘れてしまいました。
(だから「妖精使いに語って曰く」なのですが。聞き手はもちろんレベンタートです)
「航海」なんだからきちんと出さなきゃ、と思っていたのですがー……(あああ)
《第一章》
あなたに、幸せの色が咲きますように。
(聖女ライラの祝福)
これはまあ、そのまんま。
楽園では「青」という色は「幸せ」を意味します。
ただし、色合いとしては微かに白を含んだ、水色や空色、と言った色がそれに当たります。深く濃い青は悲しみなど、マイナスなイメージを含むことが多いです。
《第二章》
「ああ、今日は何て素晴らしい日だろう」
ブランは燃え上がる塔の上で、空を仰ぎました。
城が、町が、全てが赤い炎に包まれる中、空だけは抜けるような青空でした。
黒い軍勢の足音が迫る中、スノウの代わりに王の服を纏ったブランは笑います。
本物のスノウは無事逃げ延びたはずでしたから、ブランにはもう何も思い残すことはなかったのです。
「さあ、この幸福のうちに、私の幕を下ろそう!」
(『聖王スノウの伝説』第三章三節「白竜城陥落」)
ブランの名前の由来。
詳細は空色少年物語内、楽園千夜一夜「名は体をあらわすか」で語られます。
「スノウ」が女王であったことは知られていますが、この「ブラン」が名前の中性っぽさも相まって男なのか女なのか知られていません。というかこんなエピソードなので女性説のほうが有力です。
……ほら、ブランはオネエ言葉混じりだし、多分いいんだよ。うん。本人は全く気にしていません。
ちなみに青波の中では「ブラン」という名前はラテン語「umbra」の音に通じていて、影というイメージがある、の、ですよ……
《第三章》
卵ってさ、生まれるまで何の卵かわからねぇだろ?
そんな不思議で、小さい、暖かな白。
それがガキの俺には、凄ぇ大きいものが包まれてるように見えたんだ。
俺の組織からもこの卵のように、たくさんの夢や、喜びや、未来が生まれるように。
楽園の全てに自分の幸福が訪れるように。
そんな願いを込めて、つけたんだ。
――「幸せの白卵」、ってな。
(一〇七〇年 相互扶助組織『幸せの白卵』首領ルネ・ベークマン)
一〇七〇年、なのでアオイロの四年前、空色の八年前です。
相互扶助組織、は「ギルド」と読みます(笑)。楽園は原則あまりカタカナ語を使わないというルールがあるので、こうなってしまいました。
ルネ・ベークマンは青波が実施する楽園を舞台にしたTRPGセッション「Quatrefoil.」「Heretics in the Dark」のプレイヤーキャラクターでして、空色少年物語にも地味に登場する予定です。
すべてを幸せで満たすことでの世界征服を目指す、ちょっとアホなんだけど一生懸命な素敵な……ええと、人、です(性別の言及を避けた)。
で、上の台詞はそのプレイヤーさんに書いてもらったものです。ありがとうございましたー!
《第四章》
私が出会った彼は、何処にでもいるような青年でした。
心優しく、優しすぎるが故に誰かのために涙を流す。そのような心を持つ彼は、度重なる戦に心を痛めていました。
私は彼が引き起こした混乱を許すことは出来ません、しかし彼自身は助けたかった。助けたかったのです。
そう訴える私に対し、彼は笑って言いました。
ならば、自分を殺して欲しい。そうすれば僕はこれ以上悲しまずに済む。楽園には皆が望んだ平和が戻る。これほどまでの幸せはないだろう、と。
確かにそうでした、彼にとっては、楽園にとっては。
しかし、私は、果たして幸せだと言えるでしょうか?
(『知恵の姫巫女』に伝わる、聖女ライラ・レイゼルの独白)
あ、これは微妙にアオイロ本編に絡みますね。
ライラと魔王イリヤの話。
魔王はごく普通の男の人なんです。
ただ、ちょっとだけ人と違うものが見えて、ちょっとだけ人と違うものと仲がよかった。ただそれだけなのです。
そもそも魔王の能力の方向性は、実はレベンタートの妖精使いに近かったり、します。
要は「見えないものと仲良くなる程度の能力」。
その相手が、レベは「妖精」だったけれど、イリヤが仲良くなったのはちょっと乱暴で俺様な「悪魔」たちだった、ただそれだけなのですよー、という、裏話。
いつかライラとイリヤ絡みの話も書きたいものです。
《幕》
最後に一言贈るなら どうか君よ、幸せに。
(一〇六一年 アリア・レイヴァンス『幸福追求者』)
実は一番の曲者である台詞、というよりも「歌詞」です。
これは空色にはよく出てくるのですが、ピアノの弾き語りをする歌手、アリア・レイヴァンスによるとても有名な歌、という設定です。
ちなみにこのアリア、アオイロの時代(要は空色よりも前)にはすでに死んでいましす。
アリアを巡る一連のエピソードを地味に書いてみたいのですが、いつになるかは不明です。
で、この「どうか君よ、幸せに」というフレーズは空色のアオリなわけでして、アオイロを未来の空色に繋げていく架け橋的な役割になっています。
そういえばアオイロのラストで、セイルが見た夢。
あの夢が何を意味しているのかは、多分、いつか……どこかでわかるかも、しれません。
何故、セイルが青い薔薇の夢を見たのか。青い空の夢を見たのか。
本編ではあえて語りませんでしたが、他の話を読んでいるうちにちょっとでも「あれ?」と引っ掛けていただければなあ、とか馬鹿なことを夢見ながら、今回はこれにて失礼いたします。
ネタバレの上に乱文、失礼いたしました!
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