以下まとめ
(一応ネタバレになりそうなところは削りつつバレバレといえばバレバレなので隠す理由を見いだせなくもあるのだが)
(一応ネタバレになりそうなところは削りつつバレバレといえばバレバレなので隠す理由を見いだせなくもあるのだが)
・八束結(やつづか・ゆい)
二十代前半。C県警待盾署刑事課神秘対策係所属の刑事。階級は巡査。
元々は県警本部で働いていたが、ある事件での失態をきっかけに、待盾署に飛ばされた。
身長が低く童顔のため、中学生のように見える。長く伸ばした黒髪を下の方で縛っている。スーツが致命的に似合わないのが悩み。
いつでも必死で一生懸命。明るく前向きな性格で、落ち込んでもすぐに立ち直る。ただ、他人の心情を慮るのが苦手で思い込みも激しいため、能力のわりに失敗も多い。人からの指示は完璧にこなすが、自分で判断するのは苦手。良くも悪くも子供っぽい、純真無垢な娘。
完全記憶能力者で、見聞きしたものをそのまま覚えていることが出来る。ただ、大量の知識をため込んではいるが、世間知らずのためなかなか自分の能力を生かせていない。身体能力も人並み外れている。
対人では物怖じしないが、怪奇現象の類には極端な恐怖心を抱いている。怪奇現象を前にすると正常な判断力を失い、恐怖が一定以上に達すると気絶する。
かつては警察の女子寮にいたが、現在は「湯上荘」という安アパートで一人暮らしをしている。
一人称は「わたし」、基本的に敬語で堅い喋り方をする。はきはきしている。
・南雲彰(なぐも・あきら)
三十代前半。C県警待盾署刑事課神秘対策係所属の刑事。階級は巡査部長。
八束の教育係だが、八束に雑用を押し付けて自身は趣味の手芸に励んでいる。
背が高く痩せぎす。スキンヘッドに人を殺していそうな隈の浮いた目付きが特徴。目が悪いため眼鏡が手放せない。スーツはヤのつく職種にしか見えない、という意味で似合う。
見かけによらず温和で飄々とした人柄。普段はぼんやりしている上に不真面目で、言っていることの大半に意味はない。ただ、人に対してはかなり世話焼き。
甘いものが好きで、常に飴やチョコを口に含んでいる。甘いものを食べている間だけは頭の回転が人並みになる(自己申告)。
感情表現が苦手で常に仏頂面をしているが、内心は感情豊かで、他者の感情を感じとった上で対応する能力も比較的高め。ただ、相手の反応を引き出すべく、わざと空気読まないことも多い。
知識量や頭の回転では八束に劣るが、頭が悪いわけではない。何でもそつなくこなす程度の能力。反面、身体能力は低い。手先は器用で、手芸の他、手を使う作業なら得意。最近の特技は手品。料理全般も好きだが、好物である菓子は断固として作らない。
家族は市内におり、実家から署に通っている。犬を飼っているらしい。
一人称は「俺」、語調は柔らかく、ちょっと間延び気味。
綿貫栄太郎(わたぬき・えいたろう)
五十代前半。C県警待盾署刑事課神秘対策係長。階級は警部。
白髪混じりの髪を撫で付けた、小柄な男。常に目を細めて笑っているように見える。
県警の中でもそれなりのやり手として知られながら、何故か閑職の長に収まっている変わり者。本来、神秘対策係は綿貫一人の係であり、現在の人事も綿貫が決定したもの。
穏やかな物腰の紳士だが、腹の底は見えない。仕事嫌いの南雲に振り回されているようで、何だかんだでうまく操縦している。また、八束にはやけに優しく、何かと便宜を図っている。
南雲曰く「タヌキ」だが、本人はキツネと呼ばれたがっている。
一人称は「僕」、誰に対しても慇懃。
■舞台設定
時代
2005年秋から2006年夏にかけて。
舞台
C県待盾市。怪奇現象が頻繁に観測される「特異点都市」。
神秘対策係
待盾署名物のトンデモ係。係長の綿貫、そして係員の八束と南雲、計三人で構成されている。
特異点都市待盾においてオカルトに「見せかけた」犯罪を専門に扱う係。事件に関わる怪奇現象を分析し、その正体を暴くことが主な役割である。
とはいえ八束が配属されるまでは、他の部署の雑用を任されるだけで、本来の役割で動くことはほとんどなかった。
今も仕事のほとんどは雑用で、署の大半の人間は名前だけの雑用係だと思っている。
また、オカルト事件の分析を他の部署から任されはするが、犯人を特定するなどの解決に導いても、本来その事件を担当している部署が解決したものとして扱われる。南雲曰く「疲れるわりに、やりがいはちょっと薄い仕事」。
一応刑事課の下に置かれているが、地域課や交通課からも協力を要請されることがある。
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