『概念部 1巻』
著者:伊織 さま、相沢ナナコ さま
サークル:兎角毒苺團
ジャンル:現代学園もの?
サークル「兎角毒苺團」は、とにかく机上の配置や装丁がいつも美しく、いつも立ち止まっては見とれてしまいます。不思議の詰まった玩具箱のような、そんな印象です。
進化する本『ドラゴナイト擬典』もこの前の超文学フリマで始めて手にとってみたのですが、本当に素敵な発想だなあ、と惚れ惚れしてしまいます。木の表紙に、一部が焦げおちたような紙。中身はほとんど読めなかったのですが、一度じっくり読み込んでみたいです。
今回は、その中でひときわシンプルな表紙が目を引く『概念部』という本を購入させていただきました。
黒地に校章(ですよね?)の金色のスタンプが映える本。そして、購入したら「部外秘」というスタンプが押された封筒をいただきました。
物語は、文化系部活がやたら強い学校、私立文聖学園高等部が舞台。その中でも「概念部」と呼ばれる不思議な部活に所属する、部長、副部長、桜井の三人を中心とした物語が二編、収録されています。どちらも、不思議な場所で途切れていて、二巻に続く形になっているのでしょうか。先が気になります。
(封筒の中にもう一編、何とはなしに不穏さを漂わせるお話が入っていましたが、部外秘なのでここでは割愛)
一編目「シュレディンガーの歯車」は、不思議な味わいの一編。
部長・神戸が迷い込んだ奇妙な世界と、彼に起こった出来事の発端……なわけですが。果たして、これはどう展開するものなのでしょうか。そして、明らかにおかしな事態に巻き込まれているのに落ち着き払った部長と、そこにいる人々との噛み合ってるような噛み合ってないようなやり取りに、ふっと肩の力が抜けます。
これから一体どう物語が転がっていくのかと、やきもきして仕方ない一編でした。
二編目「私立文聖学園概念部・学園祭の波紋」は学園祭の一日目を舞台にしたお話。
入れ替わり立ち替わり入ってくる文化部の面々の描写がとにかく愉快。個人的にはBL部の部長にニヤニヤして仕方ないです酷いなこいつ。
何だか、自分も文化系がそれなりに強い上に、謎の部活に所属していたので(この物語の中では「一次創作部」と「卓上ゲーム部」を足して二で割ったものと考えるのが近い)、すごくこの景色を懐かしいなあ、と思いながら眺めてしまいました。いちいち献本を受け取る七尾氏の態度もまたよいのですよな……。
そして、ついに登場した『概念戦闘』。これは……酷い……!(笑) いやまあ、相手が相手だからなのですが、これ、実際に戦闘ルールを理解している者同士だとどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか。その描写が楽しみです。
封筒の中身も含めての感想なのですが、何とはなしに、文化祭の風景の中にもかすかな摩擦が溶け込んでいて。それらがこれからどう発展していってしまうのか。続きが楽しみです。
あと「いつでもシーフ/ガンスリンガーとブラムストーカー/バロールのクラスは空けていますので」っていう卓上ゲーム部長の台詞に不覚にも吹きました。絶対からめ手キャラだこれ……。
軽快な筆致に導かれ、少年たちの喧騒に懐かしい気分にさせられる、そんな二編。
続きが楽しみなのですが……二巻は存在するのでしょうか。この前は卓上になかったような気がするのですが……。気になります。とても気になります。
著者:伊織 さま、相沢ナナコ さま
サークル:兎角毒苺團
ジャンル:現代学園もの?
サークル「兎角毒苺團」は、とにかく机上の配置や装丁がいつも美しく、いつも立ち止まっては見とれてしまいます。不思議の詰まった玩具箱のような、そんな印象です。
進化する本『ドラゴナイト擬典』もこの前の超文学フリマで始めて手にとってみたのですが、本当に素敵な発想だなあ、と惚れ惚れしてしまいます。木の表紙に、一部が焦げおちたような紙。中身はほとんど読めなかったのですが、一度じっくり読み込んでみたいです。
今回は、その中でひときわシンプルな表紙が目を引く『概念部』という本を購入させていただきました。
黒地に校章(ですよね?)の金色のスタンプが映える本。そして、購入したら「部外秘」というスタンプが押された封筒をいただきました。
物語は、文化系部活がやたら強い学校、私立文聖学園高等部が舞台。その中でも「概念部」と呼ばれる不思議な部活に所属する、部長、副部長、桜井の三人を中心とした物語が二編、収録されています。どちらも、不思議な場所で途切れていて、二巻に続く形になっているのでしょうか。先が気になります。
(封筒の中にもう一編、何とはなしに不穏さを漂わせるお話が入っていましたが、部外秘なのでここでは割愛)
一編目「シュレディンガーの歯車」は、不思議な味わいの一編。
部長・神戸が迷い込んだ奇妙な世界と、彼に起こった出来事の発端……なわけですが。果たして、これはどう展開するものなのでしょうか。そして、明らかにおかしな事態に巻き込まれているのに落ち着き払った部長と、そこにいる人々との噛み合ってるような噛み合ってないようなやり取りに、ふっと肩の力が抜けます。
これから一体どう物語が転がっていくのかと、やきもきして仕方ない一編でした。
二編目「私立文聖学園概念部・学園祭の波紋」は学園祭の一日目を舞台にしたお話。
入れ替わり立ち替わり入ってくる文化部の面々の描写がとにかく愉快。個人的にはBL部の部長にニヤニヤして仕方ないです酷いなこいつ。
何だか、自分も文化系がそれなりに強い上に、謎の部活に所属していたので(この物語の中では「一次創作部」と「卓上ゲーム部」を足して二で割ったものと考えるのが近い)、すごくこの景色を懐かしいなあ、と思いながら眺めてしまいました。いちいち献本を受け取る七尾氏の態度もまたよいのですよな……。
そして、ついに登場した『概念戦闘』。これは……酷い……!(笑) いやまあ、相手が相手だからなのですが、これ、実際に戦闘ルールを理解している者同士だとどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか。その描写が楽しみです。
封筒の中身も含めての感想なのですが、何とはなしに、文化祭の風景の中にもかすかな摩擦が溶け込んでいて。それらがこれからどう発展していってしまうのか。続きが楽しみです。
あと「いつでもシーフ/ガンスリンガーとブラムストーカー/バロールのクラスは空けていますので」っていう卓上ゲーム部長の台詞に不覚にも吹きました。絶対からめ手キャラだこれ……。
軽快な筆致に導かれ、少年たちの喧騒に懐かしい気分にさせられる、そんな二編。
続きが楽しみなのですが……二巻は存在するのでしょうか。この前は卓上になかったような気がするのですが……。気になります。とても気になります。
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