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2025/02/03 13:16 |
あーあ。あーあ。
うあー、つい発掘しちまった。
ので、一応ここに埋葬しておこう。
また恥ずかしくなったら下げる。下げるよ。

レアすぎる、大昔に書いた青波のTOS二次小説。
前のサイトに載せてたやつです。
言い訳は末尾に付記しときます。
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2010/04/11 19:54 | Comments(0) | 小説断片
戯言を。
「ねえ、ノア。もしこの世界から言葉が無くなったらどうする?」
 男は世間話のようにそう言った。
 皮肉にも、この男が唐突な話題を振るのに慣れてきてしまっていたノアは、何故そんな馬鹿げた質問を投げかけてきたのか、ということは問わず――大抵男の話題に深い意味など無いからだ――ただ質問の答えだけを言葉にする。
「人は、新たな意思疎通の手段を考えるのではないですか? 女神ユーリス曰く、人は他者と関わりあうことで立つ生物だそうですからね」
「そっかあ、やっぱりそうよねえ。物事そんな簡単じゃねえよなあ」


何か、こんなだらだらした話を考えている。
聖職者と魔女と魔女の下僕たちの話。
短編集的な何かになればいいなあ。もしくは中編。

2010/03/24 00:19 | Comments(1) | 小説断片
ふらぐめんと。
『久しぶり、巽くん』
「何よ志郎。帰れって話は聞かねえよ?」
『いつも言いたいとは思っているけど、どうせ言ったって帰らないだろ君は』
「うん☆」
『今、語尾に星がついたのはわかった』
「ま、そりゃともかく。俺様に直接連絡つけるってことは、実家に何かあったん?」
『何があったというわけじゃないけれど……そうだな、うちで一人、歪神を匿っている話は霧亜さんから聞いてるか』
「ああ。珍しいタイプの歪神らしいな」
『それで、風海の調停者に来てもらって「彼女」の世話をしてもらっていたんだが、ちょっとその調停者が別件でしばらくうちを離れるらしくてね』
「別に、その間くらいお前一人でも何とでもなんじゃねえの?」
『だが、やはり「彼女」も歪神とはいえ女性だ。男と二人きりというのは不安だと思う』
「なあに志郎、危うく襲っちゃいそう?」
『呪うぞ』
「う、それは俺様耐性無いから勘弁」
『なら、笑えない冗談はやめてくれ』
「あいよ。で、ちょうどよく動ける調停者のおにゃのこがいないか、って話?」
『ああ。都合上、感知能力が高い方が好ましいんだけど』
「なら、一人いいツテがある。調停者としちゃ見習いだが、条件には叶ってる」
『本当かい?」
「動けるかどうかはわからねえが、一応霧亜経由で声かけてもらうわ。そっちにも資料送るように言っとく」
『悪いね、本当ならば家を出た君に頼むのは筋違いなのかもしれないけれど』
「いやあね志郎ったら。俺様、頼まれごとは好きなんよ?」
『なら大人しく記録者を任されて欲しいと思うんだけどな、僕は』
「だって記録とかマジ面倒だろ、俺様全部覚えてるんだしさ」
『はいはいわかってるよ。それじゃ、調停者の件は頼んだよ』
「いえっさ、了解」

====================

たっつみんの口調まで危うく変態に引きずられかけてるいい見本(おーい)。
志郎さんは初出か。春山志郎、蒼穹Redのちょっと後から小林家に住み着いている、多分この時代は三十代半ばから後半くらいの、学者肌な無精髭のおっさん。
歪曲視としては優秀めで、小林家の主であった霞亡き後、小林家に伝わっていた役割である「記録者」を継ぐために修行中(巽が役割を蹴って家を出て行ってしまったため)。巽と違って歪神使いでもある。
この辺のエピソードはすごく綺麗に無視されているけれど、一応蒼穹に伏線が無いわけじゃないという微妙さ。

久々に現代ものが書きたいなあという戯言。
上の文章は実際には使われない予定。本編はアサノ視点ですよー。

2010/01/20 20:45 | Comments(0) | 小説断片
そして物語はまだまだ続く。
「はい、酒はいきわたったかな?」
「それでは……」

『あけましておめでとうございまーす』

「それにしても除夜の鐘は百八つ以上鳴らしすぎだと思うんだ」
「それは言わないお約束だよタツミくん」
「あと、今日何故かすごく名前を呼ばれた気分だった」
「それは被害妄想だよタツミくん」
「被害妄想違え!」

=====

被害妄想なのは多分青波のほう。
ワインの名前にツッコミを入れたかっただけです。
こんなぐだぐだサイトですが、今年もよろしくお願いいたします。

2010/01/01 00:39 | Comments(0) | 小説断片
何処までも、物語は続く。
「ただいまー」
 そう言って当たり前のように客間に入ってきた金髪の男の姿を見て、台所からいっぱいの料理が載ったお盆を運んでいたアサノがぱっと顔を輝かせた。
「あっ、コバヤシさん!」
「タツミくん、おっそーい」
 台所で料理を作っていたアスカも、その声に気づいて顔を出し、年甲斐もなく唇を尖らせてみせる。それを見たタツミは「はは」とオッド・アイを細めて苦笑する。
「悪ぃ悪ぃ、どこも混んでてな。アサノは相当久しぶりかも」
「お久しぶりっす。地球一周武者修行は終わったんすか?」
「一周はしてねえよ!」
 タツミは思わず全力でツッコミを入れてみせる。ここ二年ほど海外にいたのは確かだが、そんなおかしな冒険はしていないはずだ……多分。タツミのことなので、実際のところは相当怪しいものではある。
「ま、そろそろ落ち着いて店立てる準備しなきゃなんねえんだが……っと、手伝うか?」
 コートを脱ぎ、腕まくりをするタツミに、アスカは「頼もしいなあ」と笑う。
「それじゃあ頼むよ、未来の料理人」
「はいよ」
 タツミはアスカと一緒に台所に入っていく。すると、台所からは「タツミ兄だー」「地球一周してきた?」「だからしてねえよ!」「ペンギン見てきた?」「見てねえよ! 何で料理修行で南極なんだよ!」というアキヤ家の娘たちとの他愛のない会話が聞こえてきて、思わず笑ってしまうアサノ。
 料理が全くできないアサノは、せめてもの手伝いとして大きなテーブルの上にたくさんの皿を並べていく。
 タツミがプロを目指すほどの料理人であることは周知の事実だが、アスカもああ見えてなかなかの料理人だ。新年を迎えるための和の料理が綺麗に盛り付けられている。
 結婚するなら料理ができる男の人がいいなあ、と真面目に考えてみるアサノである。アサノの周囲の男連中は大体その基準はクリアしていたりするのだが。
 あわただしくも楽しく準備をしていると、また扉が開き、新たな来客があった。
「あら、お疲れさま、アサノ」
「トートさん、フカザワさん。お仕事終わったんすか?」
「ああ、何とか外で年は越さずに済んだよ。それにしても豪華だな」
 フカザワがテーブルの上に用意された食事を見て少しだけ驚いた表情をする。別にアサノが作ったわけでもないのだが、自然と胸を張りたくなる。
「アスカさんが作ってるんすよ。今、コバヤシさんも来て、向こうで料理してるっすよ」
「ふうん、それならあたしも行ってこようかしら」
「来いよトート、正直手が足りねえー」
 トートの声を聞きつけたのか、タツミの声が聞こえてきて、アサノとトートはお互い目を見合わせて肩を竦めた。そうして、台所に消えていくトートの背中を見ながら、アサノはふと首を傾げてフカザワに問いかける。
「そういえば、ハエバルさんは一緒じゃないんすか?」
「僕はここにいるんだけどー」
「はわっ」
 声に驚いてそちらを見れば、ハエバルがソファに深々と腰掛けて足を揺らしていた。いつの間に、という目をするアサノだが、おそらく背の低いハエバルのことだから、フカザワの影に隠れて見えなかったに違いない。
 これで、探偵事務所の面子は全員集合ということになる、が……
「それより、シズカさんは何処にいるの? あのオッサンの声は台所からするのにさあ」
 ハエバルが『あのオッサン』と言った場合、必ずアスカのことを指すのは探偵事務所の常識である。アサノは「そういや、さっきまでいたんすけど」とこの家の主、アキヤ・シズカの姿を探す。
 すると。
「私はここにいるんだけどなー」
『はわっ』
 今度はアサノとハエバルの声が唱和した。
 驚くのも無理はない、シズカはいつの間にかソファに座るハエバルの頭の上で腕を組んでいたのだから。
 神出鬼没の『チェシャー・キャット』は伊達ではない。
「ど、どどどどこに行ってたんですか、シズカさんっ」
 ハエバルが甲高い声を上げると、シズカは化け猫のような笑みを深めて言った。
「隠してあったお酒を持ってきたんだよ。後で皆で飲もうじゃないか」
「わ、日本酒っすね! 私、日本酒好きなんすよねー」
「アサノちゃんって、意外と飲兵衛だよね。僕も好きだけどさ」
「……飲みすぎるなよ。連れて帰るのいつも俺なんだからな」
 探偵事務所随一の酒の強さを誇るフカザワが、ちょっとげっそりとした表情で言った。実のところ、いつぞやか事務所で飲んだ時に、とんでもないことになったことがあり、フカザワはそこで相当懲りたらしい。
 が。
「大丈夫だよ、フカザワは心配性だなっ」
「大丈夫っすよ、限度はわきまえたっす!」
 全然根拠のない二人の言葉を聞かされ、再び肩を落とすことになった。
 その時、台所からタツミのよく通るだみ声が響いた。
「全員揃ったかー? 蕎麦作っぞ!」
「年越し蕎麦来た!」
「エビ天もつけてね!」
「あ、私は人参の天ぷらー」
「はいはい、タツミくんが困るから順番だぞ」
「おかずも多いしデザートもあるから、ほどほどにするのよー」
 はーい、と声を唱和させるアキヤ家の娘たち。
「さ、私たちも遠慮なくいただくとしようか?」
 シズカの言葉に、アサノたちもまた笑顔で頷いた。
 今年もまた皆で食卓を囲めることを感謝しながら……少しだけ現実離れした世界に足を踏み入れている彼らにも、新たな年が訪れようとしていた。


=====

2009年12月31日、アキヤ邸。
事務所のハエバルは初めて書いた気がする!(笑)
「夢の終わりに見上げた空と」の南風原岬と同一人物ですよ。
探偵事務所の面子はシズカ、トート、フカザワ、ハエバル、アサノです。
トートの実態はいまだ不明なわけですがっ。
こいつらは、とても仲良しさんですよーという話でした。
ちなみにアキヤ邸と事務所は別ですからね。一応補足までに。

大体、青波の家も毎度年越しはこんな感じなのですよ。
来ているのは青波の友人というよりは両親の友人ですがっ。
(逆に「親戚で集まる」という概念が薄い青波家)
というわけで宴会に戻ります。

2009/12/31 21:17 | Comments(0) | 小説断片

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