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2017/08/17 02:19 |
読書記録:『プラネット・カラーズ 1』
『プラネット・カラーズ 1』
著者:鶴屋司 さま
サークル:デンタルカーオブソサイエティー
ジャンル:SFファンタジー

COMITIA104で事実上お隣(お隣が欠席だったのです)で、うちの怪しいペーパーと交換でいただいたペーパーの素敵なキャラ紹介を見て、ときめいたあまりに一巻を購入していました。

「小さき神と少年の、星を救う「行進」の物語」と銘打たれた(この文句がまたきゅんと来ます)この小説。
一度の滅びを迎え、〈腐れ渦〉と呼ばれる現象によって完全なる滅びに向かいつつある惑星に降り立った、少女の姿をした神――「千年ツグミ」マシェルと、「千年ツグミ」を描いた旗を掲げる「戦旗の守護者」たる少年クロの、「惑星再生」の旅を描く物語です。
現在、四巻まで刊行中(ブログ見る限り)。

まずは、滅び行く世界の絶望感に打ち震えます。
何処までも広がる荒野、かつての文明の名残を残す品々……交通標識には思わず笑いましたが。
とにかく、地に根付いた神ですらその滅びに身をゆだねてしまうほどの、圧倒的な滅びのイメージが余すところなく描かれています。
そこにはもはや、人も神もなく。ただ、腐り落ちていく未来だけしか見えない。

だからこそ、指揮杖を振りかざすマシェルと戦旗を掲げるクロ、そしてマシェルが率いる「軍勢」による行進が、鮮やかに目に焼きつくのかもしれません。
彼女たちの「行進」は、腐った大地や命を浄化し、再生させるためのもの。
そのために、マシェルは凛と声を張り上げ、指揮杖を振るうのです。
他の誰がその行進を支えてくれるわけでもない。それでも、マシェルはクロと共に行進を続けていく。大切なものを少しずつ失いながらも、マシェルは前に進むのをやめないのです。
その真っ直ぐさが、読んでいるこちらの胸まで締め付けてやみません。
老いた神、珊瑚の王スラズ・マリーツァの前で見せた、一つの再生の風景。それはまだほんの小さな芽吹きでしかないけれど、彼女が目指す色鮮やかな世界の一端を見せ付けられて、自然と涙がこぼれました。

そして、そんなマシェルに寄り添うクロのあたたかさも忘れてはなりません。
突っ走りがちなマシェルの首根っこを掴み、時には一緒に走り、彼女の体を支えて立つ守護者。
マシェルだけでは決してなしえない行進。だからといって、クロ一人がいても意味が無い。
指揮棒杖と戦旗、二つで一つ。その繋がりを感じさせるやり取りがとてもよいのです。

あと、いちいち「小さい」って言葉に反応するマシェルがとても可愛いです。
言ってないのに反応するところとか、とても愛しくなります。

旅の中、謎めいた少女アーヤと出会い、少しだけ賑やかになったりもして。
(その時のマシェルの反応もまたすごく可愛らしいのです……マシェル可愛い)
この行進が、一体どのような結末を迎えるのか。
次に機会があれば、是非続きを手にとってみたいと思っております。
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2013/05/12 12:28 | 読書記録

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