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2024/03/29 14:49 |
【終末コラム】ガーランド・ファミリーについて
『アイレクスの走馬灯』や各種終末短編に登場する、
「ガーランド」という名を持つ者たちについての設定。
『アイレクス~』では、ホリィ視点ってこともあって、
おそらくはほとんど語られないと思うので。
一部は『アイレクスの走馬灯 first encounter』に収録したものを引いてます。
気が向いたら増えたり記述内容が変わったりします。
 
【ガーランド・ファミリー】
終末の国の環境に適応し、人類が繁栄していくために必要な改良を施した人造生命体。
環境適応班ハルト・ガーランド博士の遺伝子をベースに造られている。
試行錯誤を繰り返して造られる実験体のため、性能も個体差が激しい。平均すると、身体能力、思考能力において通常の人間を上回る。また、毒や病気、寒暖の差に強い。
ただし、遺伝情報を弄った結果、どの個体も何処かしらに欠陥を持つ。
そのような能力と欠陥を比較し、上層部の基準(どのような基準であるかは謎)によって、成功作と失敗作がより分けられる。
成功作は正式に番号を与えられ、「ガーランド」という新人類のブランドを喧伝する活動(塔から与えられる仕事)を行うことになる。その活動の傍ら、実験は継続される。
失敗作は、塔から出ることも許されずに、次代のガーランドを生み出すための実験を繰り返される。欠陥の内容によっては殺処分されることもある。
「Garland」という言葉には「花冠」という意味があり、彼らは製造者ハルトから、一様に植物の名前を与えられる。頭文字が製造順番を表している。
見かけは各人で少しずつ違うが、黒髪に赤い目、人形のように整った中性的な顔立ちが特徴。

■開発責任者 ハルト・ガーランド
環境適応班の長であり、全てのガーランドは彼の遺伝情報を元に造られている。
ただし、ガーランド・ファミリー計画はハルトが提唱したものではなく、開始当時は単なる遺伝情報提供者であった。現在は、前任者である前適応班長から受け継ぐ形で、計画全体を統括している。
元は塔下層部の無名の兵隊であり、適応班の実験によって天才的頭脳と現在の立場を手に入れたと噂されているが、詳細は不明。
威圧的な風貌の大男であり、外周訛りの荒っぽい口調が特徴だが、性格は極めて温和で情に厚い。実験体であるガーランドたちを、成功作・失敗作問わず「子供」として等しく愛している。
開発責任者でありながら、ガーランド・ファミリー計画に関する上層部の決定に意見を差し挟むことは許されず、歯がゆい思いを抱えている。

■1st-A アザレア・ガーランド
思考・演算能力が高く、電脳への適性が高い。
その反面、身体的に極めて脆く、現在は肉体を放棄して脳のみの存在。基本的には電脳を通して意思疎通を行うが、時々遠隔操作の獣型ロボットを介して行動することもある。
塔と裾の町に張り巡らされた通信網の守護者であり、仮想空間上では黒髪に赤い目の青年の姿をしている。
性格は、好奇心旺盛で少々皮肉屋。歯に衣着せぬ物言いをするため、とっつきにくい印象がある。上の指示には忠実。

■2nd-D デイジィ・ガーランド
身体強化型のガーランドだったが、思考能力に欠陥があった。
驚異的な戦闘能力を持つ『制圧者』として裾の町の内外で活動していたが、町の外での獣の討伐に失敗、死亡が確認されている。

■xxx-G ガーデニア・ガーランド
正規番号を持たない「番外」のガーランド。
ガーランドとして致命的な欠陥を持つために塔の研究室で飼い殺される運命にあったが、ある事件を経て失踪。

■3rd-H1 ホリィ・ガーランド
身体・思考双方に平均的に能力が高く、安定した個体。目立った欠陥はない。
ただ、本人の性格として、塔の命令を絶対としていて主体性に欠ける。
決して自我が無いわけではなく、父であるハルトを敬愛し、塔の上層部に対してはあまりよい感情を抱いていない。言葉には出さないものの率直な好悪の持ち主で、結構簡単に読み取れる。
デイジィの後を継ぐ『制圧者』にして『討伐者』。白兵戦に関しては、ガーランドの中でも際立った性能を持ち、塔に逆らう反乱分子の制圧、町の周囲に発生する獣の討伐を主な仕事としている。
きょうだいに対しては等しく無関心だが、双子のヒースだけは少々例外。

■4th-H2 ヒース・ガーランド
ホリィと全く同じ遺伝情報を持つ、「双子」の弟。そのため同じ「H」の頭文字を持つ。
ホリィ同様能力は平均的に高く、目立った欠陥はない。
性格はホリィと正反対で、自我の塊。物腰は柔らかいが、塔の命令を突っぱねたりとかなり際どい行動が多く、上層部の一部からは危険視されている。
また、訓練はサボりがちで己のスペックを生かしきれていない。その代わりに、独学で身につけた指揮能力を駆使する。
諜報部に所属した後、現在は外周の治安維持部隊の隊長を務める。現時点において、塔の外では最も名の知られたガーランド。

■5th-L ロータス・ガーランド
1st・アザレアをベースにして改良を加えられたガーランド。
アザレア同様、思考能力強化型であり、電脳への高い適応力を持ち、通信網の守護者を務める。
専守防衛に秀でているアザレアとは対照的に、仮想空間上での追跡と攻撃を得意としていて、時には暗殺などを行うこともある。
ただし、アザレアほどではないが身体的には虚弱で、ほとんど塔から出ることなく日々を過ごしている。
知識は豊富だが、実経験が少ないためか、少々幼い部分もある。己の感情を率直に表現するが、反面、己の中で切り捨てたものに対しては、極めて冷淡な態度を取る。
近頃、塔の外に興味対象ができたらしく、時々外に出るようになった。

■xxx-Q クインス・ガーランド
番外のガーランド。目以外を覆面で覆い、影のようにサルビアに付き従う。
欠陥品として処分されかけていたところを、サルビアに引き取られた過去がある。

■9th-S サルビア・ガーランド
環境適応能力の改良型として、人目を引く美貌を持つ女性型ガーランド。
後天的に指揮技術を身につけたヒースと違い、人を使うことに関して天性の才を持つ。
十二歳という年齢もあって、精神的には極めて未熟。エリート意識の塊であり、人を見下す発言が多い。とはいえ、根は素直であり、年頃の少女らしい側面を見せることもある。
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2012/07/29 12:41 | 終末の国から

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