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2017/08/21 21:03 |
明けましておめでとうございます。
今年も周囲を巻き込みながら全力で荒ぶる所存です。
相変わらず反省も成長も無い青波ではありますが、
今年一年お付き合いいただければ、幸いであります。

というわけで今即興で書いた文章を下に置いておきます。
今年はこの二人の話を書きたいなあと思っています。
とはいえ、初っ端からこいつの一人称はきついんじゃないのか、と頭を抱えているところですが!(元々こいつの一人称で展開する話にする予定なので)
ちょっとマイナス思考気味の主人公で、しかも反転の「俺」みたいに思考で遊んだりもしないので(「俺」は自分でボケたりツッコミを入れたりして己の精神を落ち着かせるタイプの人)、そういう意味で持って行き方がちょっと難しいかなあと思ったり思わなかったり。
まあ、やってみて考えます!(笑)

それでは小話「一〇八〇年の創世日」、以下に。
 
>一〇八〇年の創世日
 
 
「おはよう、ブルー! 朝だぞー!」
 いつも通りの、あまりにもいつも通り過ぎる声に、渋々目を開ける。
「……寝かしといてください、部長」
「何言ってんだよ、神殿の礼拝、もうとっくに始まってるぜ」
 顔を上げれば、大きな目がこちらを見下ろしている。何故、部活も同じならば寮の部屋まで一緒なのだろう、そう思わなくも無い一つだけ年上の航空部部長……通称『飛空偏執狂』は、包帯でぐるぐる巻きにした左手を肩から吊っている。
 年末の飛行実験に失敗して全治一ヶ月、最低でも二週間は安静と言われたというのに、実験の三日後である聖ライラの日に、祭りの賑わいに誘われて病院を抜け出したのだ。結果的に抜け出すのに協力してしまった自分が言うのもアレだが。
 病院もいつものことだとあっさり諦めてくれたようで、結局聖ライラの日から今日……創世日まで、部長は寮のこの部屋に戻ってきていた。もちろん昨日から今日にかけての寮の宴会にも最後まで参加していたはずだ。だからこそ、何故朝っぱらからこんなに元気なのだろう、と思わなくも無い。
 別に自分だって朝に弱いわけではないのだが、流石に今日くらいはゆっくり寝かせておいて欲しい、そう思わずにはいられない。溜息混じりに体を起こし、枕元の眼鏡をかけて部長を睨む。
「それに、こんな時期に礼拝なんて混んでいるだけじゃないですか」
「相変わらずブルーって神殿嫌いだよな」
 部長はけたけたと笑いながら言う。「別に嫌いなわけじゃありませんよ」と呟いてはみるけれど、何もかも、何もかも、言い訳にしか聞こえないだろうか、とも考える。
 新しい一年を、きっちりと始めようとする考え方、それ自体は悪くないと思うのだ。胸に引っかかっている感情に決着がつけられていない、それだけだということも、わかってはいる。
 わかってはいても、それを言葉に出来るほど素直になれない、それもまた、嫌というほど理解しているのだ。……情けないことに。全く、年の初めくらいすっきりとした気分で目覚められないものなのか、と自分でも思う。
「人が多いところが苦手なだけです。部長一人で行ってくればいいじゃないですか」
「付き合い悪いなあ、ま、礼拝に行くにせよ行かないにせよ、リムリカさんも待ってるぜ。朝飯くらいは食おうぜ」
「……そうですね」
 こんなことを言っている間にすっかり目も覚めてしまって、目が覚めれば当然のように空腹を思い出す。朝食と言っても昨日の宴会の残りだろうけれど、美味しい料理で今年が始まるというのは絶対に素敵なことだ。
 ベッドから立ち上がり、「どうする?」と首を傾げる部長に声をかける。
「すぐに着替えて下に行くと、リムリカさんに伝えておいてもらえますか」
「了解だ」
 にっと笑って、部長は弾んだ足取りで扉に向かう。髪を結おうと結い紐に手を伸ばしたところで、部長が不意に振り向いて、よく通る声で言った。
「改めて、ブルー。今年もよろしくな」
 一瞬、きょとんとしてしまう。今年も一年、部長と一緒にいる限りはいいことも、悪いことも色々とあるだろう。あるだろう、けれど。
 去年だって、それらを振り返ってみれば何だかんだで「楽しい」と思えたのだ。きっと今年も楽しくなる。その確信と共に、自然と浮かんでくる笑みと共に、言葉を。
「はい。よろしくお願いします――部長」
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2011/01/01 15:46 | Comments(0) | 小説断片

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